緊急事態宣言中、自粛していた趣味の釣りを最近は近場の人の少ない場所で適度に楽しんでいる私。
人の少ない場所を選んでいるせいか、私が釣りをする場所はとにかく蚊とブヨがすごい。奴らは足元を中心に狙ってくるので足から足首をしっかりと守ってくれる写真のネオプレンのソックスが必須となってきます。
ちなみにネオプレンとはアメリカのデュポン社が開発した合成ゴムで正式名称はクロロプレンゴム。
ウェットスーツに使われる素材と言えば分かりやすいかもしれません。
このネオプレンという素材、とにかく乾きにくい。
ネオプレンに口をつけ息を思い切りフーッとすると分かるのですが空気をほとんど通しません。
洗って、表面を乾かしたあとわざわざ裏返しにして内側も乾かしてやらないと1週間経っても中は湿ったままです。(この空気を通しづらいという特徴が冷たい冬の海の寒さから私達を守ってくれる理由の1つです。)
勘の良い方はお気づきと思いますが今回私はこの裏返しにする作業をバッチリ忘れます。
ある朝、ソックスをはこうと足を通すとじっとり湿っている。恐る恐る臭いを嗅ぐとべらぼうに臭い。
生乾きを通り越して納豆の臭いがしました。
前置きが長くなりました。今回はネオプレンソックスの異次元の臭いの除去に奮闘いたします。
※ネオプレンはとてもデリケートな素材なので洗う時はネオプレン専用洗剤またはエマール等を使用して手洗いが基本となります。今回は頑固な臭い除去の為、基本を無視した強い洗いを行っています。ネオプレン素材の正しい洗い方は以前、ウェットスーツを洗った様子を記事にしていますのでそちらを参考にして下さい。
それでは実際の作業に入ります。
洗濯用固形石鹸を靴用ブラシにつけ、表側と内側の全体を洗います。汚れと臭いを落としやすくする為40℃のお湯を使用しています。
※接着剤が使われているネオプレン製品は接着剤が温水で劣化の恐れがあるので常温の水を使用するといいです。
ネオプレンは洗剤が残りやすいので泡が出なくなるまで入念にすすぎます。
この場合も表を濯いだら裏返して内側を濯ぐようにします。
洗濯機による脱水は厳禁です。
タオルで脱水します。(表と内側)
日陰で自然乾燥します。
もちろん表が乾いたら裏返して内側も乾燥させます。
果たして臭いは?
期待はしていませんでしたがやっぱりまだ臭います。MAX100とすると60くらいまでは減らせたでしょうか。
次の一手は
こんなものを使ってみます。
臭い除去に自信ありの洗剤。
本来なら漂白剤に漬け込みたい所なのですがネオプレンに漂白剤は厳禁です。
臭い除去に力を入れた洗剤を頼り30分ほど漬け込みます。
臭い除去をうたった洗剤は数ありますがネオプレンの漬け込みの際は漂白剤、蛍光増白剤が入っていない洗剤を使用するようにして下さい。
ネオプレンは水に浮くのでペットボトルに水を入れ浮いてこないようにして漬け込みます。40℃のお湯に洗剤を適量投入。30分漬け込みます。
漬け込み後は同じく濯ぎ、脱水、乾燥を行いました。
さて今回はどうか、、、。
かなり臭いが取れています!
60→10といった所でしょうか。
あまり気にならないレベルまで臭いは除去出来たのですがまだ奥の方に微かにヤツはいる。
ということで。
最後のトドメに靴用消臭スプレーを噴霧。
成分にアルコールが含まれていますがネオプレンはアルコールに強い素材なので問題ないと判断します。
他の成分がネオプレンにどういう影響を及ぼすかは調べたのですが分かりませんでした。
ネオプレンへのダメージが心配な方はこの工程は省いて下さい。
個人的には見た目、使用感に特に変化は感じません。
使用したこのスプレー中々優秀です。
結果、限りなく0に近く臭いの除去に成功しました。
クリーニング屋としてお客様の衣類はもちろん、自分の衣類も臭わせる事があってはならない!と勝手に考えている私。
今回のミスを教訓に2度と同じ過ちは繰り返すまいと深く心に刻むのでした。