久しぶりの「染め」シリーズです。
今回は写真の赤っぽく変色したユニクロのスキニーパンツを市販の染料を使い自分で染めてみます。
購入してから3年ほど履いているでしょうか。仕事で毎日のように着倒しているのでさすがに色が褪せてきちゃいました。
着用と共に味が出てくる「色落ち」は大好きな私ですが「変色」はどうにも好きになれません。特に赤っぽい変色は苦手です。
近くで見るとこんな感じです。
黒やネイビーなどの濃色はこんな感じで青の染料が飛び、赤っぽく変色しやすいですよね。
この赤みを黒の染料で染めていっちょ消しちゃおうという訳です。
染料はRitを使用
今回の染めは写真の「Rit」という染料を使用してみようと思います。
ホームセンターで見かけて前々から気になっていたんですよね。海外製なので発色も良さそうという勝手なイメージもあったりします。
ただこの染料1つ問題が。
説明書が英語、、。しかも箱の内側に書かれているという、、。
もちろん理解できませんのでどうしたものかと一瞬焦るのですが世の中便利なものですね。公式HPに使い方がちゃんと載っていました。
と言う事でそちらを参考にさっそく作業を開始してみましょう。
染め
まずは使わなくなった鍋を用意して水を5ℓ投入、キッチンのコンロで70℃まで加熱します。
70℃まで温度が上がったら染料を投入。
続けて塩90gを投入。
さらに続けて粉末の洗濯用洗剤6g投入。
私はアタックバイオパワーを使用しました。
よく混ぜて
染めたい衣類を投入。70℃をキープしつつ時々かき混ぜたりしながら30分程漬け込みます。
水、塩、洗剤の量は染めたい衣類の重さによって変わるようです。自分でもトライしてみようと思って下さった方はHPを見ながら自分の衣類に合った分量を投入すると良いでしょう。
洗い+すすぎ
30分の染めの作業が完了したら洗い+すすぎの作業です。余計な染料を流す作業ですね。
まずは染めに使った染料をシンクに流しまして、、。(染料はシンクに直接流して問題ないとの事です。)
常温の水に台所用中性洗剤を適量投入。押し洗いします。
この時は食器洗い用の手袋をした方が良いと思います。残った染料で手が染まっちゃいます。
洗いが終わったら泡が出なくなるまですすぎます。
2,3回すすぐと泡は出なくなるのですが染料の色は出続けます。説明には完全に色が出なくなるまですすぐとは書いていないので泡のみをしっかりと除去し次の工程に進みました。
色止め
洗い+すすぎの作業が完了したら「色止め」の作業に移りましょう。
経験値で分かる方も多いと思います。濃色の綿の衣類って洗濯で色が出やすいですよね。
洗濯時に他の衣類に色移りなどされた日には一大事です。
面倒ですが染料を繊維に定着させる作業である「色止め」をしておきましょう。
私はRit染料に対応した写真の「ベストフィックス」という色止め剤を使用しました。
この商品はパッケージに日本語で使い方が記載されているのでご安心を。
水5ℓにベストフィックス20ml(キャップ4杯)を投入。よく混ぜます。
コンロで温度を60℃まで上げ衣類を投入。20分程漬け込みます。
脱水
漬け込みが完了したら脱水の作業です。
Tシャツくらいなら手で絞る程度で問題ないと思いますがパンツのボリュームになると洗濯機での脱水が良いでしょう。
染料が洗濯機内に残っていそうだったので脱水後は1度洗濯機を衣類を入れない状態で回し洗濯機内を洗っておきました。
乾燥
脱水が終わったら日陰で自然乾燥。
完成
うん!いい感じ!
before
明らかに色が濃くなっていますよね。全体の赤みも消えています。
洗ってみる
無事に染めの作業は完了です。
ここで終わりたい所ですが最後に色止めがしっかりと出来ているかを確認するために1度洗いにかけておきましょう。
液温は40℃、洗剤はアタックバイオパワーとあえて家庭洗濯では最強レベルの洗いをかけてみました。
洗浄液の様子です。
そこそこ色出てますね^^;
以前、国内のメーカーの染料を使ってパタゴニアのキャップを染めたのですがその時も色止めをしたにも関わらず最初の洗濯でやっぱりそれなりに色が出ました。
「色止め」は色が出るのを完全に防ぐのではなく、最小限に抑える作業であると考えておくと良いでしょう。
しばらくは色が出続けますので落ち着くまでは単独で洗うのが良いですね。
私の場合は3回ほど洗うと大分色落ちは落ち着いてきましたね。
3回洗った後のパンツの写真です。
元の赤い部分が見えてしまうのではないかと心配しましたが、そこはしっかりと染まってくれているようです。
before
ということで今回は赤い変色が気になるユニクロのスキニーを市販の染料で染めてみました。
さすがに新品のように真っ黒に染めることは難しかったですが気になる赤い変色はしっかりと消すことが出来た結果に個人的には大変満足しています。
「生地はまだしっかりしているんだけど変色が気になるから捨てちゃおうかな。」
なんて衣類をお持ちの方は市販の染料での「染め直し」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
何だか小学生時代の図工をしているような感覚になれて中々もって楽しいものですよ!
P.S
高級品や思い入れのあるお品物の色修正はお近くのクリーニング店にご依頼ください。