シミ抜き・特殊加工

コートの裾についてしまったタイヤのシミはご相談の多い案件です

今回はタイヤのシミ抜きのご依頼です。ロングコートのスソ部分を自転車のタイヤで擦ってしまったパターンです。急いでいるとついやっちゃうご依頼の多いシミ抜きです。

このタイヤのシミ。除去するとなると中々の厄介者です。

このシミの主成分はカーボン。つまり炭素です。このカーボン、不溶性物質と言って水にも油にも溶けない物質でシミ抜き剤で溶かして除去することが出来ません。簡単に言えば泥や砂と一緒です。どちらも水でも油でも溶かせないですよね。

ではどうするか?

浮き上がらせて叩き出します。

不溶性物質を繊維から離れやすくしてくれる液体を塗布して

生地の裏からガンで叩き出します。

しかし

生地が厚くてうまく叩き出せません。

そんな時は地道に水で濯ぎだします。

1回では完全に落ちませんので塗布しては濯いでを繰り返します。

after

before

after

before

キレイになりました。

1枚目の写真の表地の部分はよく見るとほんの少しシミが残っているのですが生地へのダメージを考え、ここがベストと判断しました。

全体的に見るとどこがシミか全く分かりません。

ご紹介したようにタイヤのシミは不溶性のシミ。下手に処理をするとカーボンが繊維の樹海に入り込んでしまい除去するのが非常に困難になります。

うっかりやってしまった時は是非クリーニング店にご相談下さい。

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