衣類の保管

来年もお気に入りを楽しむために「しまい洗い」をしましょう

いきなり宣伝風になってしまいましたが必ずしもクリーニングに出せと言っているわけではありません。もちろんご自宅での洗濯でもかまいません。今シーズン1回でも着たならばお疲れ様の意味を込めて頑張った衣類を洗ってからしまって欲しいのです。時間がないからと洗わないでしまうと大切な衣類が思わぬトラブルに見舞われてしまう可能性があります。

◾皮脂汚れが黄ばみになる

※一般社団法人日本テキスタイルケア協会データベースより

皮脂とは人から出る脂。衣類と肌が触れるエリやソデに付きやすいです。羽毛布団を洗わないで保管していざ冬にタンスから出すとちょうど肌と触れ合う首の部分だけ黄色くなったなんて経験ありませんか?冬は夏より皮脂の分泌が盛んと言われており、最初は無色透明で目立たないので大丈夫と思って洗わないで保管すると夏の高温多湿環境で酸化され、黄ばみとなってしまうのです。バターやマヨネーズをむき出しにして置いておくと黄色くなるのと同じ現象です。皮脂の汚れはドライクリーニングが得意分野ですのでお気に入りの衣類はクリーニング店にお任せいただくのも一つの選択肢です。

◾汚れたまま保管するとカビが育ちやすくなる

※一般社団法人日本テキスタイルケア協会データベースより

カビの4大成育条件をご存知でしょうか?

①温度 20~25度

②湿度 80%

③酸素

④栄養

これらがそろうとカビはどんなところでも繁殖します。食べこぼしや汗、垢などが④の栄養に当てはまります。残念ながらカビはシルクやウールなど繊維そのものを栄養源にするため汚れを落としても完全にカビを防げるわけではないのですが汚れを取り除く事によってカビが発生するリスクを大きく減らす事が出来ます。

■虫食いの被害にも会いやすくなる

  ※一般社団法人日本テキスタイルケア協会データベースより

衣類を食べる虫が活動しやすい条件は

①温度   15℃~25℃

②湿度   60%以上

③栄養   繊維、皮脂、食べこぼし

カビと同じで虫も繊維自体を栄養源として食べるので汚れを落としても完全に虫食い被害を防げるわけではないのですが、栄養となる食べこぼしや皮脂をしっかりと除去することによって被害を受けるリスクを抑えることが出来ます。お気に入りをまた来年も楽しむ為にしまい洗いしてみませんか?