液体弱アルカリ洗剤

【多機能】今の時代はアタック抗菌EX(旧3X)さえあれば十分だ?

久しぶりとなりましたが市販の洗剤や柔軟剤などをクリーニング屋目線で「深掘り」するシリーズ第2弾です。

今回深掘りするのはアタック抗菌EX(旧3x)。

CMを見て「どんな洗剤?」と気になっていた方も多いのではないでしょうか。

そんな疑問をお持ちの方に有益な情報をお届けすべく、効果から洗浄力に至るまで気合をいれて深掘りしていますので是非ご一読を。

アタック抗菌EXとアタック3Xは全く同じ洗剤

本題に入る前にもしかしたら気になっている方もいるかもしれないので1つ情報を整理しておきましょう。

「アタック3X~!」のCMが妙に印象に残っている写真左のアタック3Xは現在店頭では販売されておりません。

アタック3Xは現在、今回ご紹介するアタック抗菌EXに名前を変えて販売されています。

つまりアタック3Xとアタック抗菌EXは全く同じ洗剤です。

名前とパッケージが変わっただけで中身は全く同じとのことです。(メーカーに確認済)

ということで現在もアタック3Xを使っているという方も今回ご紹介するアタック抗菌EXの深掘り内容を参考にして頂いて全く問題ございません。

話がそれました。それでは深掘りを進めていきましょう。

効果・特徴

製品裏面の説明と公式サイトから効果と特徴をまとめてみました。

①根本洗浄=エリソデ、食べ物汚れの除去

②消臭=汗臭、靴下臭

③抗菌=部屋干し臭防止

④抗ウイルス

⑤防カビ

⑥濯ぎ1回OK

何て多機能な洗剤なんだ。

令和の時代に欲しい機能が全部詰まった頼れる洗剤といった印象ですね。

洗えるもの・洗えないもの

お次はどんな衣類が洗えて、また洗えないかを見ていきましょう。

製品裏面の液性、用途、成分+ピンクの□を見ていくと何が洗えて洗えないかが分かります。

液性

液性は弱アルカリ性。洗浄力が比較的強い部類に入るので、初めて洗う色の濃い衣類など明らかに色落ちしそうな衣類の洗濯には注意した方がいいでしょう。どうしても洗いたい場合は洗濯前に色落ちテストをしてみると安心です。

>色落ちテストの方法はこちら

用途

綿、麻、合成繊維(化学繊維)と幅広い衣類が洗えます。ウールやシルクは繊維にダメージを与えてしまうので洗えません。

成分

成分にも注目してみましょう。アルカリ剤、酵素は界面活性剤の働きを助け、洗浄力をより高めてくれる成分です。

洗浄力を高めてくれる効果と引き換えに衣類に与えるダメージも大きくなるので成分からも濃色の衣類を洗う際は注意が必要なことが分かります。

蛍光増白剤は衣類を白く見せてくれる染料の一種です。パステルカラーや生成りなどの淡色の衣類をこの成分の入った洗剤で洗ってしまうと白っぽく見えてしまう事があるので淡色の衣類は洗わない方がいいでしょう。

>洗剤の成分について詳しくはこちら

ピンク□

ピンク□内の洗濯表示がある衣類も洗わない方がいいでしょう。

>洗濯表示の読み方はこちら

洗えない衣類が多いように感じますが洗浄力が最強の洗剤と比べると衣類へのダメージが少なく、それでいてある程度の洗浄力がある使い勝手の良いバランスの取れたタイプの洗剤です。

洗剤選びに迷ったらまずはこのタイプの洗剤を選べば間違いないでしょう。

まとめ

綿、麻、合成繊維と幅広い繊維が洗えるが

①明らかに色落ちしそうなもの(洗いたい場合は色落ちテスト)

②ウールやシルクなどの動物繊維

③淡色の衣類

④下の洗濯表示があるもの

は洗わない。

普段使いに適したスタンダードな洗剤。

私だったらこんなものを洗います

これまでの知識を踏まえつつ私だったらこんなものを洗います。

①おじさんの汚い何かをたくさん吸っているであろうバスタオル

②ランニングでたくさん汗をかいたスポーツウェア上下

③仕事で使ってエリの皮脂汚れが気になるポロシャツと汗やら食べ物やらが付いたパンツ

1日使った下着や靴下を洗ってもいいですね。

②と③のパンツは濃色で色落ちが心配な所ですが色落ちテストで大丈夫なことを確認済みです。

洗浄力

最後に気になる洗浄力を見てみましょう。

ファンデーションは油汚れ=「皮脂」

卵はたんぱく質汚れ=「食べ物」

カレーは色素汚れ

を想定して洗浄力を検証していきます。

洗浄力については各ご家庭で洗濯の条件が違いますので参考程度にお考え下さい。今回は個人的な興味で何もせず洗濯機に衣類をぶち込んでいますが、クリーニング屋の倅としては事前にある程度シミの除去をしてからの洗濯をおススメします。

それでは洗って行きましょう。

水温は30℃。規定の洗剤量を投入し、普通コースで洗います。

果たして結果は?

before

おお。すげえ。

正直驚いています。

カレーの色素はこんなものだろうと予想していたのですが、油とたんぱく質がまさかこんなに落ちるとは。もうちょい残ると思ってました。

これならば一日着たくらいのYシャツの皮脂汚れや、あまり派手ではない食べこぼし汚れなら十分に除去してくれそうです。

洗剤を気になる汚れに直につける「直付け」をして40℃くらいのお湯で洗ってあげればおそらくもっと洗浄力が上がるでしょう。

都合よく雨が降っていたので部屋干しもしましたが部屋干し臭もなし。

この洗剤、優秀だ。

とうことで今回はアタック抗菌EXを深掘りしてみました。その多機能さと予想以上の洗浄力に終始驚愕させられる結果となりました。

「こりゃそのうちクリーニング屋いらなくなっちゃうんじゃないのか?」

人知れず冷や汗をかくクリーニング屋の倅なのでした。