皆さんご存じ、羽毛(ダウン)はとってもデリケートな素材。
羽毛の洗濯は「とにかく優しく」がキーワード。
手順は【手洗い→優しくすすぐ→優しく脱水→自然乾燥】が理想です。
コインランドリーのように機械をフルで回し、ガシャガシャ洗う洗い方は本当はあまりオススメ出来ません。
しかしながら、自分で羽毛布団を手洗いするのはとにかく手間がかかる。
かといってクリーニングに出すと今度はコストがかかる。
「コインランドリーですばやく、簡単に、そして経済的に洗いたい。」
そのお気持ち良く分ります。
私もクリーニング屋でなければ間違いなくそう思っていたでしょう。
とうことで今回は私物のニトリの羽毛布団をコインランドリーで洗濯するとどうなるのかいっちょ検証してみます。
今回の方法は私が使用しているニトリの羽毛布団限定の方法です。
すべての羽毛布団にあてはまるものではありませんのでご注意下さい。
洗濯表示を確認
実際にコインランドリーで洗う前に、メーカー側はこの羽毛布団をどのように洗濯してほしいのかを見てみましょう。
写真は今回洗う羽毛布団の洗濯表示です。
一番左の赤丸部分が家庭での洗濯物の洗い方を指示してくれる表示です。
洗濯桶記号内に30の数字、その下に二本の横棒。何だかよく分かりませんね。
この記号の意味は
「液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる。」となります。
この羽毛布団はご自宅の洗濯機を使って洗濯が出来るタイプですね。
ただし、「洗濯機で非常に弱い洗濯」とあるように普通コースでガシャガシャと洗ってはいけません。【手洗いコース】【ドライコース】などの優しい洗い方コースでの洗濯が推奨されています。
ピンク□部分にも注目してみましょう。
「中性洗剤使用」「洗濯ネット使用」「弱く絞る」
メーカー側からも「ダウンは非常にデリケートなので優しく洗って下さいね。」というメッセージが伝わってきますね。
さてさて、やはりメーカーも非常に弱い洗濯を推奨する状況の中、ご親切なご指摘を完全無視し、いざコインランドリーで羽毛布団をガシャガシャ洗っちゃいます。
60分1200円のコース
いつものコインランドリーに到着です。
今回は洗濯のみならず乾燥機で乾燥までしちゃいます。
羽毛(ダウン)は熱にも弱いので乾燥機による乾燥も本来NGです。熱による縮みも心配なポイントです。
今回はあくまで実験という事で。
洗濯から乾燥まで一気に出来るタイプの機械で、洗濯30分、乾燥30分、計1時間で1200円のコースです。
洗濯開始
私の使用した機械は容量22kgのもの。
羽毛布団1枚と布団カバー1枚位がちょうどいいですね。
もう1枚くらい羽毛布団を入れたい所ですがそうすると洗浄力が極端に落ちたり、洗剤のすすぎ残しが出来たり、乾燥にやたら時間がかかったりと良い事がありません。
そんなこんなで洗濯開始です。
待っている間、お買い物にでも行ってまいります。(盗難にはご注意を。)
完成?
30分の洗い、30分の乾燥が終了です。
羽毛(ダウン)はやはり乾きづらいですね。
全体を触ってみて羽毛のダマが残っていたら乾燥が不十分な証拠です。
羽毛が全体にふっくらと広がるまで乾燥を続けます。
布団カバーは30分の乾燥で完全に乾きました。
8分100円で追加乾燥が出来る機械なので追加で300円を投入。
24分の追加乾燥で完全乾燥を目指します。
完成
そんなこんなで完成です。合計約1時間の乾燥で完全に乾かすことが出来ました。
before
特に大きなダメージなく洗う事が出来たのではないでしょうか。
羽毛(ダウン)のダメージは全体のボリュームで判断するとします。中から羽毛を取り出して顕微鏡で観察するわけにはいきませんからね。
ほとんど変化はありません。ダウンにダメージがある場合極端にボリュームが減るはずです。むしろ全体的にふっくらしたかな?
色が出る、全体が極端に縮む等のトラブルもありませんでした。
やっぱり表示通りの洗濯がオススメ
いかがだったでしょうか。
メーカーの親切な洗濯表示をことごとく無視し、無理矢理コインランドリーで羽毛布団を洗うというちょっと無茶した今回の記事。
メーカー側からしたらもはや暴挙と呼べるものかもしれません。
・洗濯機で優しく→洗濯機でガシャガシャ
・中性洗剤使用→何性の洗剤か不明
・洗濯ネット使用→使用せず
・弱く絞る→強く絞る
・乾燥機の使用禁止→1時間の乾燥機使用
実に5つの指示を無視し、作業は終了となりました。
特に大きなダメージを受ける事なく洗えてしまった事は事実なのですがクリーニング屋と致しましてはやはり洗濯表示の指示通り、羽毛(ダウン)は優しく、丁寧に洗ってあげたい所です。
1回では大きな変化を感じられなくても毎回コインランドリーで洗った布団と、毎回優しく洗った布団とでは数年後、おそらく製品の寿命に大きな差が出てくることでしょう。
とはいえ短時間で作業が完了し、手軽でコスパも良いコインランドリーという選択肢はやはり魅力的。
時間にして約1時間半、1500円で羽毛布団が洗濯から乾燥まで出来てしまうのですから。
個人的には「すぐに使いたい。」「どうにも面倒くさい。」なんて時の救世主として今後もお世話になっていこうかと思います。
①コストはほぼかからず、ダメージも少ないが手間と時間のかかる家庭洗濯
②時間、手間が軽減されコスパも良いがダメージが心配なコインランドリー
③時間、手間が軽減されダメージの心配も少ないがコストがかさむクリーニング
3つの選択肢をうまく使いこなし、末永くキレイになった布団と共に快適な冬の睡眠ライフを過ごしたいものですね。
PS:今年の冬はラニーニャ?の影響でとっても寒いらしいです。