以前、磯場で波にのまれフジツボに切り刻まれたハーフパンツを修理する記事を読んで下さった方はご存知と思いますが、新しくハーフパンツを買い直そうと考えていた私。
先日、断捨離をしようとクローゼットを整理していると写真のハーフパンツが出てきました。
その昔、衝動買いしたはいいものの、その眩いばかりの「THE 青」を着こなす技量を持ち合わせておらず、お蔵入りとなっていたものです。
あの頃は私のセンスのせいであまり着てやれなかったこのハーフパンツ。
時は経ち、再び日の目を見る日が来たようです。
ということで今回はこのブルー中のブルーのハーフパンツを黒に染め替えてみます。
作業に入る前にいくつか作業後にどう変化するか気になる部分をチェックしておきましょう。
素材はポリエステル100%。
ストレッチ性があるパンツです。
染めるのには温度を90℃まで上げる必要があるのでその後でもこのストレッチ性が続いてくれるか?
赤の射線部分はポケットを付ける為に縫うのではなく熱で圧着しているようです。
ここはうまく染まるかなあ?
多分染まらないな。
ファスナーは染まるのか?
プラスチックの部分に熱で影響は出ないだろうか?
全体もどのように染まるか気になる所です。
使う染料は赤味の強い黒なので青と混ざって紫っぽい黒になるのかな?
ということで作業後を想像し、ワクワクしながら作業開始です。
染料はパタゴニアのダスパーカを染めた時にもお世話になったポリエステルダイという染料を使用します。
染料を溶かした90℃の液にドボン。
30分煮込みます。
60℃、40℃のお湯に入れ替え、徐々に冷ましていきます。
冷まし終わったら台所用中性洗剤で洗います。
泡が出なくなるまで濯ぎます。
日陰で自然乾燥。
果たして結果やいかに?
ふむふむ。
中々いい感じですが若干染まりが弱い部分がありますね。
before
この手のアウトドア系の衣類には撥水性を出す為に樹脂コーティングが施されているものが多いのですが染まりが弱い部分にそのコーティングが少し残っていたのかもしれません。
遠目で見るとほとんど気にならない程度なのでOKです。
作業前に気になっていた所も見てみましょう。
ストレッチ性はバッチリ残っています。
ここはやっぱりうまく染まりませんでしたね。
チャックも染まりませんね
プラスチック部分に影響はありませんでした!
熱によって縮みの可能性も視野に入れていましたが履いてみた感じ、縮みや型崩れもありませんでした。
染めむらや染まらない部分があったりと完璧にはいきませんでしたが不思議とそれも味であると感じられるもので個人的に満足しています。
思わぬ形で再び日の目を見ることとなったハーフパンツ。
またビリビリに破けてしまうことのないよう気をつけながら大事に履き潰していこうと思います。