小さいながら部屋にクローゼットがあります。
平日は仕事、休日は釣りばかりしているので街で着るような、いわゆる私服というものを何年も着ていない気がします。
そんな訳でクローゼットの私服に目をやる事が滅多にない私ですが先日ふと写真の革ジャンが目にとまります。
久々に昔良く着た洋服を目にすると
それを着て行った場所、楽しかった思い出などが浮かび上がってくるものです。
この革ジャンでも、もちろん思い出すのです。
毎週のようにパチンコに行き、ボコボコに負けて部屋で1人震えていたあの日々を、、。
と言うことで今回はかれこれ15年ほど前に購入した写真の革ジャンの汚れをエマールで暗い過去と共に洗い流します。
お察しの通り、メーカーは水洗いを推奨しておりません。
「縮み」「風合い変化」「色が出る」
等のリスクをすべて受け入れ、完全自己責任で作業を行います。
今回はあくまで革ジャンを水で洗うとどうなるかクリーニング屋としての興味と勉強の為の作業となります。
皆様はくれぐれも真似なさらぬよう。
作業前に縮むとしたらどれくらい縮むのか知りたかったので各所の寸法を測っておきました。
それでは作業に入ります。
まずは洋服用のブラシで表面の汚れを
おおまかに除去。
あまり激しく洗えないのでやっておいて損のない作業です。
40℃のお湯にエマールを適量投入し優しく押し洗い。
あえて40℃のお湯を使用しています。
理由は次回明らかに。
汚れなのか染料なのか若干茶色くなっています。
泡が出なくなるまでよーく濯ぎます。
この時も優しく押しながら。
タオルで脱水。
大量に水を含んでいるので使っていないバスタオルを引っ張り出して脱水しました。
日陰で自然乾燥。
脱水してもかなり重いのでしっかりとした厚みのあるハンガーを使用しています。形崩れ防止の目的もあります。
完成です。
丸1日ほどで乾きました。
嬉しい事に風合い、色の変化はほとんどありませんでした。
全体的に脂が抜けてさっぱりしたかなといった印象です。
気になる縮みの方ですが、、。
奇跡の縮みゼロ。
赤い数字が洗濯後の数値です。
大雑把に測ったので数ミリレベルの変化はあるかもしれませんが着用してみても特に変化は感じないレベルでした。
奇跡的にほぼ何のダメージなく作業を終える事が出来ましたが、すべての革ジャンが今回の方法で問題なく洗える訳ではないのでご注意下さい。
特にタンニンなめしの革ジャンは水に弱いとされているので今回の方法では一発で何かしらのトラブルが起きると思います。
ちなみに革ジャンはクリーニング店を通して専門業者でクリーニングが可能です。革ジャンの汚れやカビでお困りの場合は今回の私のように無茶はせずまずはクリーニング店にご相談下さい。
次回はこの革ジャンにある作業をしてみようと思います。
なぜあえて40℃のお湯で洗ったのか。
勘の良い方ならきっと分かったはずです。