「洗えるウール」なんてキャッチフレーズを耳にすることも増えた昨今。
ウールの自宅洗いに興味のある方も多いのではないでしょうか。
そんなご期待に応えるべく今回は写真のウール１００％のカーディガンを自宅で「手洗い」する方法のご紹介です。
ポイントは「とにかく優しく」です。
洗濯表示を確認
作業を始める前に洗濯表示を確認しておきましょう。
洗いたい衣類の洗濯表示の一番左に×が付いていなければ今回ご紹介する方法での洗濯が可能です。
私のカーディガンは大丈夫そうですね。
前処理
それでは作業を開始します。
女性、男性に限らず直接肌に触れるエリ、ソデは汚れやすいですね。
「とにかく優しく」がポイントのウール洗いですのでこの後の「洗い」の作業ではエリ、ソデの汚れはハッキリ言ってほとんど落ちません。
気になる汚れは前もって処理をして落としておきましょう。
私はクレンジングオイルをエリに垂らし歯ブラシで叩いて汚れを除去しました。ファンデーションや皮脂などの油系の汚れはこの方法で良く落ちます。
ウールは濡れた状態で揉んだり激しく動かしたりすると縮んだり硬くなってしまう素材です。面倒ですが歯ブラシ等で叩いて汚れを落とすようにしてください。
クレンジングオイルがない場合は台所用中性洗剤でも大丈夫です。
クレンジングオイルや台所用中性洗剤に使われている成分は製品によって様々です。
色落ち等の可能性がゼロではないので目立たない所でテストをしてからの使用をオススメします。
心配な場合はこの後に使うおしゃれ着用洗剤を汚れが気になる部分に直接塗りつけても大丈夫です。
押し洗い
前処理が終了したら洗いの作業です。
洗面器の様なものに３０℃のお湯を溜め、エマールを適量投入。優しく「押し洗い」します。
液の温度は低すぎても高すぎてもウールに良くないので３０℃を目安に給湯器などで用意すると良いと思います。
２度目ですがウールは濡れた状態で揉んだりガチャガチャ動かしたりすると毛同士が絡まり見事に縮みます。水流の力で汚れを流すイメージで優しく押しながら洗うようにしてください。
洗剤はエマール、アクロンなどのいわゆる「おしゃれ着用中性洗剤」一択です。
アルカリ性の洗剤や酵素、漂白剤が入った洗剤はウールにダメージを与えてしまう可能性が高い為です。
すすぎ
すすぎもやっぱり優しく押しながらがポイントです。
泡が出なくなるまでしっかりとすすぎます。最後のすすぎで柔軟剤を入れてやったりするとふんわり仕上がっていいですね。ウールで気になる静電気の防止効果もあります。
脱水
容器内で出来る限り水分を落としてタオルで脱水します。この時も揉んだりガシャガシャしたりはNGです。（しつこくてすみません）
この作業はおそらくタオルを２～３枚使います。面倒な場合はネットに入れて洗濯機で３０秒～１分ほど脱水してもOKです。
乾燥
乾燥方法は写真のような平干しがオススメです。
ウールは水を含むとかなり重くなるのでハンガー乾燥をするとまず間違いなくあちこちが伸びちゃいます。
私は１００均で買った金網を洗濯ばさみ付きハンガーで挟んで平干し用として使っています。衣類は部屋の上部に干した方が乾きやすいのでこの方法はオススメです。
こんな感じでセットしてあります。この時にある程度、形を整えておくと後のアイロンかけが楽になります。
「網なんかないよ！」って方はこんな感じでもいいですね。床にタオルを引いてその上に干しても大丈夫です。（かなり乾きにくい。）
乾燥終了です。
ちょっとシワっぽいですね。ウールは水で洗うと若干硬さも出ます。
アイロンでシワを伸ばしつつフワフワを復活させてやりましょう。
アイロン
ウールのアイロンは「浮かせアイロン」がオススメです。
ウールに直接アイロンを当てるのではなくアイロンを浮かせて蒸気を出し、蒸気の力でシワを伸ばしていく方法です。
ウールは直接アイロンを当てて強く押すとフワッと感が潰されペチャンコになって何だか物足りない感じになってしまうのです。
お使いのアイロンのパワーによってはシワが伸びない事もあるかと思います。そんな時はアイロンを生地に当てるか当てないか位の絶妙な距離でスチームしてやるとよく伸びてくれると思います。
薄手のウールの場合は「浮かせアイロン」でシワが十分に伸びないかもしれません。
そんな時はフワッと蒸気をかけた後に当て布をしてアイロンをしてあげると良く伸びてくれると思います。この時は当て布にアイロンを当てて大丈夫です。
それでもシワが伸びない時は蒸気をかけて直接生地にアイロンを当ててシワを伸ばしますがサジ加減が少し難しいので自信がないか方はやはり当て布をしてのアイロンがいいですね。
アイロン温度はお持ちの衣類の洗濯表示を参考に設定してみて下さい。
いい感じですね。
before
ウールの自宅洗い【手洗い編】いかがだったでしょうか。
ちょっと、、。面倒くさいですか、、ね、、？
何度もお伝えしてしまいましたがにウールはとってもデリケートでダメージを受けやすい素材です。その洗濯にはどうしても時間と手間がかかってしまいますね。
「少しでも時短したい！」
そんな方の為に「ウールの自宅での洗い方【洗濯機編】」も記事にしています。気になる方は是非そちらもご参考になさってみて下さい。
クリーニングという手もありますよ～。（宣伝）
