「酸素系漂白剤で漬け込み漂白したいけどプリントがある衣類って漂白しちゃって大丈夫なのかな?」
気になりますよね。
写真は姪っ子のトレーナーですがハートの部分がまさにプリント仕上げとなっております。
「漂白」とは色素を破壊する作用ですから何だかハートがキレイになくなってしまいそうで心配ですよね。
果たしてプリント衣類は漬け込み漂白しちゃって大丈夫なのか?
実際にやってみる事としましょう。
今回行う「漂白」とは酸素系漂白剤による漂白です。塩素系漂白剤による漂白ではありませんのでご注意下さい。塩素系による漂白はプリントに間違いなくダメージを与えます。
トレーナーにはカレーのシミ
作業を始める前に今回漂白を行うトレーナーの状態を確認しておきましょう。
写真を見てお分かり頂けるように見事なまでにカレーのシミが付いている状態です。
自宅で1度洗ってみたものの落ちきれず私に白羽の矢が立ったと言いう訳です。
ご存知、カレーのシミは普通の洗濯ではまず落ちません。カレーに含まれるターメリックが非常に染まる力の強い成分なので除去をするには漂白をしてやる必要があるんですね。
繊維組成と洗濯表示を確認
作業の下準備として繊維の組成を確認しておきましょう。ウールやシルクなどのプリント云々の前にそもそも漂白が出来ない繊維が使われている可能性もありますからね。
今回の衣類はポリエステル、綿、ポリウレタンの3種の繊維が使われているようです。3種とも特に漂白をしても大きなダメージを受ける可能性の低い素材です。
お次は洗濯表示の確認です。
左から2番目の表示にご注目。ここが漂白をして良いかダメかを私たちに教えてくれているのですが、ばっちり×が付いていますね^^;
意味は「塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止」
漂白すると何かしらのダメージが起きますよということですね。考えられるダメージとして一番はやはりハート部分の色落ちでしょう。
高級品、レアもの、思い入れのあるお品物の場合はこの表示に従い酸素系漂白剤による漬け込みは諦めるようにするのが無難です。表示を無視していますので何かあってもメーカー側も補償はしてくれません。
今回は姪っ子の大事な服ですが最悪メチャクチャ謝ります。リスクを受け入れた上で自己責任でやっちゃう事とします。
作業開始
1度洗った衣類ですのでいきなり漂白から入ります。
60℃のお湯5ℓに粉末の酸素系漂白剤50gを投入。1時間ほど漬け込みました。
給湯器を使って60℃のお湯を確保した場合は元の温度に戻すことをお忘れなく。
粉末の酸素系漂白剤は溶けにくいので衣類投入前にかき混ぜて良く溶かしておきましょう。
私は写真の漂白剤を使用しました。有名所ではオキシクリーンでも大丈夫です。
果たして結果は?
漬け込み完了後は普段通り洗濯機で洗い乾燥までを行いました。
はたして結果は?
バッチリですね。
プリントにダメージを与えることなくカレーのシミのみ除去することが出来ました。
before
【結論】意外と出来ちゃうものもある。心配な場合はクリーニング店へ!
ということで今回は「プリントあり衣類は漬け込み漂白出来るのか?」を検証しました。
結論は『意外と出来ちゃうものもある』
という表現が適しているでしょうか。
プリントあり衣類が漂白できる条件としては
①漂白によってダメージを受けない繊維が使われている
②プリントが丈夫である
の2点が揃っていることが大切です。
①に関しては綿、麻、合成繊維が使われていて普段洗濯機の普通コースでガンガン洗っているような衣類であれば大丈夫と考えて良いでしょう。
問題は②です。
プリントが丈夫であるか。正直判断する明確な基準はありません。これを言っては元も子もないのですが数々の衣類を漂白してきた経験値による「勘」のような実に曖昧なものが判断基準です。
ですので先に少し書いたように高級品、レアもの、思い入れの強いお品物の漂白は無理をせずクリーニング店にご相談頂くことをご検討ください。
シミ抜き専用の機械があるクリーニング店では写真のようにプリントを避けピンポイントでシミを除去することが可能です。
どうなっても良い衣類などと言うものは存在しないと思いますが、「パジャマで使っている」「落ちなければ捨てようと思っている」などリスクを負っても納得出来るような衣類に関しては今回ご紹介したようにご自宅での漬け込み漂白に是非ともチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
それにしても子供と言うものは想像をはるかに超えた範囲で激しく衣類を汚してきますね。
きっと今回も口の周りをカレーでベタベタにしながらボタボタとカレーをお気に入りのトレーナーに豪快に落としていたのでしょう(^^)
今回の記事が悩めるお父さんお母さんの助けになれば幸いです。