修理&色修正

ゴアテックスのレインジャケットをリペアシートで修理する

雨の日はもちろんのこと、少し肌寒い春先から雪降る真冬までまさに1年中大活躍の写真のゴアテックスのレインジャケット。

購入して5年ほど経つと思いますが一年中ハードにお世話になっているのでさすがにダメージが出てきました。

右ポケット内側の写真です。

裏地が剥がれてしまっているのがお分かり頂けると思います。鍵など入れないように気をつけていたのですが使用頻度が高いので擦れて剥がれてしまったのでしょう。

ポケット内側にTシャツを詰め、表から霧吹きで水をかけると、、

このようにTシャツが濡れてしまいます。つまりはゴアテックスが剥がれ表からの水を通してしまっている状態。

これでは当然、雨の日に使用した場合、ポケットの中がビショビショになってしまいます。

ゴアテックスは外からの水が中に入るのを防ぎつつ内側の水蒸気は逃してくれるという優れた素材。

このままではせっかくの機能が台無しなので早急に修理します。

ゴアテックスについて詳しくは以前、ゴアテックスとは?で記事にしていますので興味のある方はご一読下さい。

モンベルのリペアシートで補修に挑戦

さてどうやって修理をしようか?

いろいろ調べていると写真のモンベル製のリペアシートを発見しました。

ゴアテックスと裏地が一体になった商品です。

私のレインウェアは画像のような構造で、表地は残り、ゴアテックスと裏地が剥がれてしまっている状態。

ということはゴアテックスと裏地が一体になっているリペアシートを裏から貼り付け、元の構造に戻してやればいいわけです。

世の中便利な商品があるものだ。

さっそく作業にうつります。

アイロンでリペアシートを貼り付ける

改めて見てみると破れは中々の広範囲。

赤線の部分は縫い目になっていてここをうまく覆わないと水が入ってきてしまうのでリペアシートを少し大きめにカットし、縫い目も覆うように貼り付けようと思います。

全体的に少し剥がれより大きめにカットしました。角の部分は丸く切ると剥がれにくくなるようです。

当て布をしてアイロンの中温(160°c)で貼り付けます。

特に隅っこの部分がカーブになっているので1度に全体をアイロンするのではなく細かく部分部分に分けて接着していきました。

完成!しかし問題が、、。

完成です。

果たして効果の程は、、。

先ほどと同じように表から霧吹きをしてみました。

「完璧だ!」

と、思われたのですが、、。

問題点その①

熱で溶けた接着剤が表に滲み出てきちゃいました。(汗)

もしかしたらとちょっとだけ予想はしていたんですけどね。

もともとこのリペアシートはテントやレインウェアの破れや引き裂きを修理するための製品で裏地が充分に残っている状態で使用するのが正解です。

想定外の使用をしての結果なので完全に自己責任ですね。

裏地が広範囲になくなっている場合は生地にもよると思いますがこうなる可能性があることを想定しておいた方が良さそうです。

問題点その②

裏地が剥がれた部分はしっかりと接着出来たのですが裏地の残っている部分にはうまく接着出来ませんでした。

青線の内側は接着可。外側は不可といった感じです。

少し難しい話をすると今回修理している私のレインウェアは2.5レイヤーと言われていて裏地が生地ではなく樹脂を吹き付けたタイプの製品です。

今回のリペアシートの接着剤はこの樹脂にうまく接着してくれない種類の様です。

ポケットに手を突っ込むといちいちシートが指に引っ掛かり不快ではありますが水は入ってこない状態なのでとりあえずは良しとしておきます。

2023.2.18日追記

修理から早くも2年半ほど経過した現在の修理部分の写真です。

完全に剥がれちゃってますね(^^;)

2年半の間、何十回と着用し洗濯もしましたので当然の結果です。

さてどうしたものか、、。

いいもの見つけちゃいました。

レインウェア用のシームテープです。

「シーム」テープですので本来はレインウェアの縫い目部分に使用して水の侵入を防いでくれるテープなのですが今回の用途でもおそらく大丈夫でしょう。

しかもこのテープ2.5レイヤー対応!

これなら樹脂製の裏地にもしっかりくっついてくれるはずです。

こんな感じでやってみようと思います。

ハンカチを当て布にして低温(120℃)のアイロンで熱圧着です。

完璧です。これでまたしばらくの間ばっちり水の侵入を防いでくれるでしょう。

2023.2.19追記

完璧な仕上がりに浮かれつつ、翌日にジャケットを洗った所、あちこちでテープが剥がれちゃいました^^;

説明書にも可能性について言及されていました。

洗いが強かった?接着が不十分だった?

裏地の樹脂との相性が悪かった?

真相は分かりませんが個人的には裏地との相性が悪かったのではないかと勝手に納得しています。

乾燥後に再びアイロンで熱を加えるとしっかり元に戻るので使用上の問題はありません。

長い記事にお付き合いいただきありがとうございました。

ゴアテックスは決して安くはないお買い物。

これからも直せるとこは自分で直し、限界の時を迎えるその日までガッツリ使い倒して行きたいと思う次第です。

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