今回はナンガのダウンの寝袋をコインランドリーで洗うというちょっとした無茶をしてみます。
何ゆえに無茶かと申しますと、、。
この寝袋、こんな感じの洗濯表示になっているからでございます。
赤丸部分=液温は40℃を限度とし手洗いが出来る。
*必ず手洗いしなければならないという意味ではありませんが非常に優しい洗濯を指示している洗濯表示です。
青丸部分=タンブル乾燥禁止(乾燥機の使用禁止)
つまりは今回私がしようとしているコインランドリーの機械でガシャガシャと洗ったり、そのまま乾燥機で乾燥なんて間違えてもしないで下さいね。という表示となっております。
メーカーの指示はごもっともで、ダウンはとってもデリケートな素材。機械の力や熱によりダメージを受けやすく、ダメージを受けてしまうとボリュームがなくなったり保温力が低下したりと良い事がありません。
何を隠そう私もいつもは寝袋手洗い派。実際に作業の様子を記事にしたりもしています。
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しかしなぜでしょう今年は私的コインランドリー目覚めの年。
寝袋をコインランドリーで洗ってみたい衝動がおさえきれません。
ダウンへのダメージは覚悟の上です。何があっても自己責任。
果たしてどのくらいのダメージがあるのか?
完全にただの好奇心による検証の始まりです。
60分900円のコース
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いつものコインランドリーに到着です。
60分900円のコースで洗濯から乾燥まで一気に行っちゃいます。
容量8kg。洗濯30分、乾燥30分の設定です。
洗濯開始
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スイッチポンで洗濯開始です。
私は直接洗濯機にぶちこんでいますが本当はネットに入れた方がいいです。
チャックはしっかりと閉じ、ベルクロがある場合は止めておきます。
ダウンを洗う時は中性の洗剤を使用するのが基本です。アルカリの洗剤はダウンにダメージを与えてしまう可能性があるのでよろしくありません。
はたしてこのコインランドリーの洗剤は中性なのだろうか?
乾燥温度はどこにも書いていないので正確には分からないのですが、以前手で触った感じではおそらく50℃程度です。
オススメはしませんが私のように無茶をしようとお考えの方は乾燥温度を50℃程度をマックスにするようにして下さい。低い温度で乾燥することでダウンへのダメージを軽減できます。
そんなこんなで1時間車で爆睡して完成を待つとします。
防水透湿素材に注意
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ここで寝袋を洗濯機で洗う際の注意点を1つ。
ゴアテックスなどで有名な防水透湿素材が使われている寝袋を洗濯機で脱水するのはやめた方がいいです。
水を通さない性質の防水透湿素材は洗濯機で脱水をしようとするとうまく脱水が出来ず洗濯機がアンバランスを起こしてバタバタと暴れて転倒したり、最悪、洗濯機が壊れて動かなくなることがあるようです。
コロナで一躍有名になったniteも注意を促しています。
https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/poster/kaden/01310102.html
ご自宅の洗濯機なら自分でスイッチを止め、脱水しないようにうまくコントロール出来ますが、コインランドリーは1度作業が始まると洗濯から乾燥までノンストップ。途中で作業が止められない所がほとんどです。
つまり防水透湿素材が使われている寝袋をコインランドリーではそもそも洗えないと考えてください。
ナンガでいうとオーロラテックスが防水透湿素材ですね。
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実際に私がいつも通っているコインランドリーにもこんな張り紙がされています。防水透湿素材が洗えないとは書かれていませんが、「水を通しづらい」の文面からやはり洗濯は避けた方が良いでしょう。
寝袋に限らず、防水透湿素材が使われているレインジャケット、パンツなども同様です。
完成?果たしてダメージは?
寝袋を洗っていることをすっかり忘れていましたね。私の寝袋の話に戻ります。
1時間経ちバッチリ完成です!
と思ったのですがまだ完全に乾いていませんでした。
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乾燥後に全体を触ってみてダウンのダマ(かたまり)が出来ていたら乾燥が不十分な状態です。
ダマを叩いてほぐし、再び乾燥機に投入です。
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10分も追加乾燥すれば十分でしょう。
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今度こそ完成です。
特に大きなダメージはないように見えます。
ボリュームでダメージを検証。
少し無理をしたのでダウンのダメージを確認したい所ですが生地を破いて中からダウンを取り出し、顕微鏡でダメージの様子を観察するわけにはいきませんので洗いの前後で寝袋のボリュームがどう変化したかでダウンのダメージを判断したいと思います。
明らかなダメージがあればダウンのボリュームが極端になくなるはずです。
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before
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ほとんど変わらない気がしますがどうでしょう。
実際にダウンのダメージを目で見る事は出来ないので何とも言えませんが特に大きな問題なく洗濯することが出来たのではないでしょうか。
とは言ってみたもののやはり今回のような無茶は正直オススメしないというのが本音です。
私はこの寝袋を車中泊で使用する程度なので多少のダメージが出ても特に大きな問題はありませんが冬山など過酷な環境で使用したりするのであればやはりメーカーの指示通りに手洗い+自然乾燥をした方が手間はかかりますが安心感が違います。
①お金がかからず安心、安全だが手間がかかる自宅で手洗い。
②手間いらずで時短が出来るがダメージが心配なコインランドリー。
③手間なく安心だがお金がかかるクリーニング。(宣伝)
ご自身が重視するポイントをしっかりと見極め洗濯をし、末永くお気に入りの寝袋と付き合っていけたら最高ですね。